近年著しく普及しているモバイル端末(スマートフォンやタブレット端末)には、Android、iOS、WindowsのいずれかのOSが搭載されています。
これらはOSの違いによって、端末価格や操作性にわずかな違いが生じています。
もしあなたが安価な端末を選びたいならば、iPhoneかAndroidタブレットが選択肢になると思います。
iPhoneは店頭のキャンペーンで安価に入手できることも多いです。
一方、Androidタブレットはもともと安価なものも多いです。
総合的に判断するならば、iPhone/iPadがオススメです。
iPhone/iPadは各種Android端末に比べてセキュリティリスクを抱えにくいからです。
なお、どのOSを利用しても、株取引やFXをやることができます。
「この端末で株式は売買できないのではないか・・・?」という心配は不要です。
はじめに
現在スマホやタブレット端末(以下これらを総称してモバイル端末と呼称します)に用いられるOSは、主にAndroid、iOS、Windowsの3種類が挙げられます。
画面をタップ(タッチ)して操作するという点は共通ですが、モバイル端末の値段が異なるなど、実は細かい点で差異があります。
本ページでは、それらOSの違いから生じる差異を紹介し、株取引やFXに適したOSについて考えてみます。
なお、最初に述べておくと、現在流通するどんなモバイル端末であっても、ネットに繋がっていれば投資に利用できます。
あなたの価値観や予算を元に、お好みの端末を選択していくのが良いです。
OOS(オペレーティングシステム)とは
OS(オペレーティングシステム)とは、スマートフォンやタブレット端末の基本的な動作を制御するソフトウェアです。
モバイル端末を動かす為に必要なものですが、プログラム開発者でなければあまり意識することは無いと思います。
OSが異なると、そのOS上で利用できるアプリも異なります。
例えば、iPhone/iPad用のアプリは、Android端末で使うことができません。
その逆も然りです。
一般に投資用のアプリはAndroid向けとiOS向けの両方がそれぞれ公開されていることが多いです。
Android OSの特徴
Googleが提供するAndroid OSは、いまやモバイル端末の主力OSとなっています。
日本ではiPhone/iPadユーザーが多いですが、世界規模で見れば圧倒的なシェアを占めるのも、このAndroid OSです。
携帯各社の店舗で展示されているスマホ端末は、そのほとんどにAndroid OSが搭載されています。
家電量販店で販売されているタブレット端末も、特に安価な価格帯を占めるのがAndroid OSです。
証券会社やFX業者は、Google Playを通じて自社の取引アプリを多数リリースしています。
Android OSを利用していれば、これらを利用して株式の売買やFXを始めることが可能です。
Android OSを利用するメリット
Android OSを採用するモバイル端末には以下のような特徴があります。
- 端末が安価(特にタブレット端末)
- カスタマイズ性が高い
特にタブレット端末において、Android OSを採用した端末は安価です。
そのため、初めてタブレット端末を購入する際に安価に済ませたいという方にはAndroid OSが搭載された端末をオススメします。
また、アプリケーションが豊富に提供されている為、それらを自由にインストールし、端末の機能をカスタマイズしていけることも特徴になります。
なお、上述の通りiPhone以外のスマホを選ぶ場合には、ほぼ例外なくAndroid OSのスマホを利用することになります。
Android OSを利用するデメリット
Android OSを採用するモバイル端末には以下のようなデメリットがあります。
- 携帯メーカーによってOSのサポート状況が異なる
- 野良アプリにセキュリティ上のリスク有り
Androidのデメリットは、iOS端末に比べてセキュリティリスクが高いことが挙げられます。
iOS以上Windows以下、といったところです。
Androidの特徴は、OSの開発元はGoogleですが、端末のハード開発元は様々なサードパーティであるという点が挙げられます。
そのため、この開発元の違いがデメリットになることがあります。
Androidは、OSアップデートの頻度が早いため、端末はすぐに旧式化していく傾向にあります。
この時、ユーザーにOSアップデートを提供するのは、Googleではなく端末のハード開発元です。
例えば、Xperiaならソニーですし、Aquosならシャープです。
そのため、開発元の判断によって、OSアップデートが提供されない場合もあるのです。
重大な脆弱性が見つかった場合、OSアップデートが提供されないということはセキュリティリスクにつながります。
また、Android OSはGoogle Play以外で配信された「野良アプリ」も自由にインストールできてしまうため、その自由度が仇となる場合もあります。
あまり良くわからないのであれば、株式関係の端末には不用意にアプリをインストールしないのも1つの防衛策です。
Androidは、そのシェアの高さから、今後さらにセキュリティリスクが増えていくと予想されます。
スマホ登場以前の「携帯電話」に比べ、知識が求められる端末と言えそうです。
iOSの特徴
Apple社が提供するモバイル端末(iPhoneやiPad)には、iOSと呼ばれる独自のOSが搭載されています。
操作性はAndroid OSと似ていますが、設計思想が異なるため、細部において動作の違いがあります。
株式やFXの取引ツールはApp Storeから入手することが出来ますので、iPhoneやiPadを利用して取引を始めることが出来ます。
iOSを利用するメリット
取引にApple社が提供するモバイル端末を使うメリットは以下のような点が挙げられます。
- OSとハードウェアの提供メーカーが同一のためOSアップデートなどの恩恵を受けやすい
- iPhoneは安価に入手できる場合がある
- 動作が軽く操作系が洗練されている
- なんとなくかっこいいイメージ
iPhoneやiPadは、ハードウェアとソフトウェアをApple社が提供しているため、iOS更新の恩恵を受けやすいのが特徴です。
定期的なOSアップデートはセキュリティリスクに対する備えになります。
大手携帯各社からiPhoneを購入・契約して利用する場合、Android OSの端末に比べて安価に利用できる場合があります。
これらは携帯各社のキャンペーンに依存するので、時期や価格によります。
筆者はiPhoneやiPadユーザーではありませんが、総じて操作性の良さがメリットとして上がります。
Android OSの端末に比べて「ぬるぬる」動くとも言われています。
このあたりは今後実機を入手してレビューを行いたいところです。
ブランドとして確立しているため、特に日本ではiPhoneやiPadを好んで利用するユーザーが多数いらっしゃいます。
インストックネットもiOSユーザーの閲覧は多いです。
iOSを利用するデメリット
取引にApple社が提供するモバイル端末を使うデメリットは以下のような点が挙げられます。
- iPadはAndroid OSのタブレット端末に比べ高額
- 株取引/FX以外でのアプリが少ない
- おサイフケータイのような日本独自のサービスに未対応
iPhoneは割安に入手できる一方で、iPadはAndroid OSのタブレット端末に比べると端末が高価になりがちです。
ブランドとしての魅力を感じないのであれば、積極的に選ぶ理由がなくなります。
また、株取引/FX以外の面から見ると、Android OSのモバイル端末に比べて、利用できるアプリの数が少なめになります。
そのため、カスタマイズ性などでAndroidに劣ります。
Windowsの特徴
Windowsはもともと据え置きのパソコン向けOSとして発展してきた経緯があるため、モバイル端末(※)としての歴史は短いのが特徴です。
そのため、モバイル向けOSとしては、市場でのシェアは非常に限られています。
※ノートパソコンやネットブックなどは除きます。
Windowsを利用するメリット
取引にWindows OSのモバイル端末を使うメリットは以下のような点が挙げられます。
- 使い慣れた環境を利用できる
最大の特徴は、Windows OSのタブレット端末であれば、使い慣れたデスクトップ画面を利用できる点です。
分離可能なキーボード付きの端末もありますので、普段はノートパソコンとして、外出時はタブレットとして利用したいなど、普段のパソコンの延長として使いたい方に向いています。
Windowsを利用するデメリット
取引にWindows OSのモバイル端末を使うデメリットは以下のような点が挙げられます。
- 専用の取引ツールが無いので使いにくい
- 総じて高価
残念ながら、タップ操作で簡単に取引を行えるような取引ツールが用意されていないため、Android OSやiOSのモバイル端末に比べて操作性が劣ります。
良くも悪くも普段のパソコンと同じように使いたい方向けと言えます。
また、Windowsタブレットは他の端末に比べて高価です。
その代表格であるSurfaceは10万を超えますので、価格を気にする方には向いていません。
どれが良いか
もし選択に困ったら、iOS(iPhoneやiPad)をオススメします。
これは利便性よりもセキュリティまわりでのメリットを取った結果です。
AndroidもiOSも、公開されているアプリは原則GoogleやAppleの審査を受けています。
特に丁寧に審査が行われているのが後者です。
Androidの場合、野良アプリと呼ばれる、審査を通さないアプリも容易にインストール可能です。
また、Google Playで公開中のアプリであっても、外部サーバーに通信を行っているようなアプリも存在するため、iOS系統に比べてセキュリティリスクは高めです。
iOSの場合、野良アプリのインストールは原則できません。
また、全世界レベルで見たとき、Androidユーザーよりもユーザー数が少ないために、攻撃のターゲットになる可能性は少々低めです。
もし、選択に困りましたらiOS系統をオススメします。
ただ、取引そのものはAndroid端末でもできますので、その点は誤解をなさらずに。
まとめ
結局のところ、どれを選んでも株式の売買やFXは出来ますので、「この端末では株は買えないのではないか?」という心配は不要です。
細かい操作性の違いはあれど、ニュースサイトを見ることもできますし、トレードしながら音楽を聞くことも可能です。
ちなみに筆者の取引端末はSony XperiaとASUS Memo Padです。
選んだ理由は価格と高いコストパフォーマンスです。
特にAndroid OSのタブレット端末は15,000円程度から入手できますから、株式の売買用に安い端末が欲しい場合にオススメです。
なお、タブレット端末をインターネットに接続するためには一工夫が必要です。
良くわからなければ、最初の取引端末はiPhoneかAndroid系列のスマホを利用することをオススメします。