GMOフィナンシャルホールディングス(証券コード:7177)は、「GMOクリック証券」などを従える金融の会社です。実は、同社の株主になると、お得にGMOクリック証券を利用できるって知ってました?
筆者は、2017年からGMOフィナンシャルホールディングスの株式を保有しており、優待と配当金を受け取っています。配当金も年4回貰えるなど、株主還元の多い銘柄の1つです。
株取引がお得になる株主優待ですよ!
記事のポイント
- GMOフィナンシャルホールディングス株式を買うには約8万円のお金と証券口座が必要。株主優待を得るためなら、どの証券会社を使っても良い
- 株主優待はGMOクリック証券で使える手数料キャッシュバック特典。デイトレにも、中長期投資にももちろん使える
- 優待の適用はGMOクリック証券のみなので、この特典を利用する場合にはGMOクリック証券に口座を開こう。少しマイナーだが、株式や投資信託など、商品は揃っている
GMOフィナンシャルグループ株式の基本情報
証券コード | 7177 |
最近の株価 | 1株854円 最新の株価はヤフーファイナンスで |
売買単位 | 100株 |
最低投資額 | 85,400円 |
権利確定月 | 3月・6月・9月・12月 |
株主優待(2018年実績) | ○ |
配当金(2018年実績) | ○ |
公式サイト | 個人投資家の皆様へ | GMOフィナンシャルHD |
情報は2018年8月10日現在。
https://www.gmofh.com/ir/individuals.html
GMOフィナンシャルホールディングスは、ネット証券の1社である「GMOクリック証券」の親会社です。また、最近では、仮想通貨取引を提供する「GMOコイン」も運営しています。
GMOフィナンシャルホールディングスの株主優待がお得な理由
それは、GMOクリック証券で株取引した際に発生する手数料がキャッシュバックされるからです。
https://www.gmofh.com/ir/stock/benefit.html
100株で最大3,000円の手数料キャッシュバック
キャッシュバック金額は以下の通りです。
保有株式数 | 最大キャッシュバック金額 |
---|---|
100株以上300株未満 | 3,000円 |
300株以上500株未満 | 5,000円 |
500株以上1,000株未満 | 7,000円 |
1,000株以上3,000株未満 | 10,000円 |
3,000株以上5,000株未満 | 13,000円 |
5,000株以上 | 15,000円 |
例えば、最低投資単位である100株(1単元)の株主になった場合、最大3000円まで手数料がキャッシュバックされます。GMOクリック証券の手数料体系は、2018年7月現在で以下のようになっています。
約定代金 | 手数料 (GMOクリック証券) |
---|---|
~10万円 | 95円 |
~20万円 | 105円 |
~50万円 | 260円 |
~100万円 | 470円 |
~150万円 | 570円 |
~3,000万円 | 900円 |
3,000万円超 | 960円 |
例えば、「1約定ごとプラン」を選んでいる場合、10万円以内の株式ならば31回(買いと売りならば15回)の手数料が無料になります。デイトレのような短期トレードならともかく、配当金や株主優待目的の投資ならば、そう短期間で株を売り買いすることもありませんので、優待が適用された期間は1円も手数料の負担なく、株を取引できるかもしれません。
約定代金 | 手数料 (GMOクリック証券) |
---|---|
〜20万円 | 230円 |
〜30万円 | 300円 |
〜50万円 | 430円 |
〜100万円 | 860円 |
〜200万円 | 1,260円 |
〜300万円 | 1,660円 |
300万円超 (以降、100万円ごとの加算金額) | 1,660円 +290円 |
1日定額プランの場合には、1日の合計約定代金(取引で発生した代金)で手数料額が決まります。例えば、数万円程度の株式を1日で何度も取引するならば、「1日定額プラン + キャッシュバックの組み合わせ」が適しています。
他にもキャッシュバックの適用商品があるよ
現物取引、信用取引、先物・オプション取引、投資信託、FXネオ取引、くりっく365取引
※信用取引の金利・諸費用(貸株料・逆日歩・信用管理費・名義書換料)は対象外です。
※投資信託は、購入時の手数料のみが対象です。
信用取引や先物・オプション取引など、リスクの高い取引が多いのですが、一応そういったものにも使えるということで。ちなみに、高額になりやすい投資信託の購入手数料にも適用可能です(が、手数料を支払ってまで購入する投資信託は無いとお考えください)。
キャッシュバック優待が貰えるのは「6月」と「12月」
株主優待の権利は、6月末と12月末の権利確定日に決まります。GMOフィナンシャルホールディングスは3の倍数月が権利確定月ですが、3月と9月は配当金のみです。
- 6月末優待:9月ごろに優待が到着し、10月1日から翌年3月31日まで対象
- 12月末優待:翌年3月ごろに優待が到着し、4月1日から9月31日まで対象
GMOフィナンシャルホールディングスの株主になると、「株主通信」が届きます。このパンフレッドの中に、株主専用ウェブサイトでの申し込み方法が記載されています。
手数料キャッシュバックの申し込み方法
以下の2つの条件を満たした上で、GMOフィナンシャルホールディングスの株主専用サイトから申し込みを行ってください。
- GMOクリック証券の口座開設(必須)
- GMOフィナンシャルホールディングスの株主に(必須)
順番的にはどちらが先でも構いませんが、キャッシュバック期間をフル活用するなら、先にGMOクリック証券の口座開設を行うと良いです。ちなみに、GMOフィナンシャルホールディングスの株式は、GMOクリック証券以外の証券会社で買っても大丈夫です。
まず、GMOクリック証券のユーザーに
手数料キャッシュバックは、GMOクリック証券ユーザーのみに適用されますので、この株主優待を使うためにはGMOクリック証券への口座開設が必要です
https://www.instock-ex.net/archives/353
GMOクリック証券はSBI証券や楽天証券のような、著名ネット証券に比べるとマイナーなものの、株式や投資信託も一通り揃っています。どちらかと言えば、先物やCFD(株価指数証拠金取引)など、上級者向け・トレーダー向けのサービスも多いです。
ちなみに、株の初心者向けツールとしては、企業の業績をグラフィカルに示した財務分析ツールが結構便利です。
次に、GMOフィナンシャルホールディングスの株主になる
GMOフィナンシャルホールディングスの株主優待をもらうためには、GMOフィナンシャルホールディングスの株主になる必要があります。株主になる手順は以下の通りです。
- 証券会社で口座を開設する
- GMOフィナンシャルホールディングス株式を100株以上購入する(必要な金額は、2018年8月時点で85,400円)
- 権利確定日(3月・6月・9月・12月の各末日)まで株式を保有し続ける
- 権利確定日の約3ヶ月後に配当金(と優待)を受け取る。権利確定月によって、優待の有無が異なります。
繰り返しますが、GMOフィナンシャルホールディングスの株式は、GMOクリック証券以外の証券会社で買っても大丈夫です。筆者は、SBI証券を使ってGMOフィナンシャルホールディングスの株式を購入しています。
最後に、株主専用サイトから申し込む
GMOクリック証券の口座を開設し、GMOフィナンシャルホールディングスの株主になったら、株主専用サイトから申しこみます。
申し込みに必要な情報
- GMOクリック証券のユーザーID
- GMOフィナンシャルホールディングスの株主番号
- その他、本人確認のための個人情報として「氏名」と「生年月日」
株主番号は、同封されてくる配当金計算書の右上に書かれています。
ウェブからの申し込みから、確認完了までは少々時間がかかります。
手数料キャッシュバックの受け取り方
手数料キャッシュバックは、キャッシュバック期間終了から約2ヶ月後に、GMOクリック証券口座に入金されます。
GMOクリック証券における売買手数料相当額のキャッシュバック金額はどこに入金されますか?
株主様のGMOクリック証券の証券取引口座へ入金されます
出典:GMOフィナンシャルホールディングス株主専用サイト
なので、実際には手数料無料になるのではなく、一度手数料を支払って、後で支払った分を戻してもらう、と言うのが正しいところです。
上級者向け:GMOグループの株主優待は合算できる!!
GMOグループはGMOフィナンシャルホールディングス以外にもいくつかの企業が上場しており、中には手数料キャッシュバックを優待に設定する企業もあります。例えば、GMOインターネット(証券コード:9449)はその一社です。
https://www.gmo.jp/company-profile/groupinfo/
https://ir.gmo.jp/stock/st-newstockholders/index_02.php
よりお得に株を買うためにもGMOグループの株式を買い集めるのも1つの作戦ですね。
キャッシュバック優待を設定するGMO系列企業は以下の記事でまとめて紹介しています。
https://www.instock-ex.net/archives/2687
GMOフィナンシャルホールディングスの株価と日経平均株価の相関性
2015年4月以降のGMOフィナンシャルホールディングス株式の株価と日経平均株価を比較し、両者の相関係数を求めてみました。その結果、「0.24」とあまり相関が見られないとの結果を得ました。
以下のチャートは縦軸に日経平均株価、横軸にGMOフィナンシャルホールディングス株価(終値)でプロットしたものです。GMOフィナンシャルホールディングスは日経平均株価構成銘柄ではないので、日経平均株価構成銘柄に比べると、日経平均株価への相関性は低くなります。
過去のデータを見る限りは、GMOフィナンシャルホールディングス株式は市場全体の相場よりも、企業の業績や金融事業(GMOコインなどの仮想通貨関連)に関連するニュースで値動きするようです。
理論株価はいくらか
2018年7月現在で、GMOフィナンシャルホールディングスの株価が割安なのか割高なのか、日下氏の理論株価を求める方法で算出してみました。同社は「証券・商品先物取引業」ではあるものの、仮想通貨事業も展開しているため、情報・通信業の係数である「10」を利用します。
理論株価 = EPS × 10 + BPS(利益価値 + 成長価値 + 資産価値)
出典:クォンツ理論株価で見つける割安株
この計算では、以下の数値を利用します。
- EPS(1株純利益):51.7円(四季報より)
- BPS(1株純資産):260.24円(四季報より)
ここから求まる、GMOフィナンシャルホールディングスの理論株価は「778円」となり、現在は割高な水準と言えそうです。仮想通貨事業に成功したら・・・と考えれば、株価が高く維持されるのも仕方ないかもしれません。
まとめ
- GMOフィナンシャルホールディングス株式を買うには約8万円のお金と証券口座が必要。株主優待を得るためなら、どの証券会社を使っても良い
- 株主優待はGMOクリック証券で使える手数料キャッシュバック特典。デイトレにも、中長期投資にももちろん使える
- 優待の適用はGMOクリック証券のみなので、この特典を利用する場合にはGMOクリック証券に口座を開こう。少しマイナーだが、株式や投資信託など、商品は揃っている
ちなみに、配当金利回りも約3%近い銘柄ですので、配当目的の投資も良いと思います。何より、年4回配当金もらえると、頻度が多くて結構嬉しくなりますよ!
ぜひ、GMOクリック証券の口座とともに、同社の株式も買ってみてください。