「株の購入タイミングっていつがいいですか?」
特に投資初心者によくある質問です。
タイミングを判断する手法はいくつかありますし、経験ある投資家(トレーダー)は、自分なりの判断基準を持っていることが多いです。ですが、それは誰にでも簡単に真似できるものでもなかったりします。
チャートの微妙な形で「やめようかな」って決めたりするんですよね。
そこで、本記事ではできるだけ初心者でも簡単にタイミングを計る方法として、便利なツールを紹介。最初はツールを役立て、そこから自己流で経験を積めば良いと思います。
以下、数日から数ヶ月のスパンで取引することを前提に話を進めます。デイトレの話は書きません。
なお、株の買い方は以下の記事を。
https://www.instock-ex.net/archives/2296
記事のポイント
- 株の購入タイミングがわからないなら、楽天証券の株アプリ「iSPEED」を使おう。ツールで簡単にテクニカル指標を表示してくれる
- 個人投資家特有の売買(例えば、優待目当ての投資や、毎月1日に積み立てる、など)は知っておこう。彼らの裏をかくことが利益になる
- 購入タイミングが分からず、特に株式での資産運用にこだわりが無いのであれば、株以外の金融商品を選んでもよい
楽天証券のiSPEEDを使おう
iSPEEDとは
iSPEEDは楽天証券の株取引アプリです。上記動画はiSPEEDの使い方解説として、楽天株式を実際に購入するまでの流れを紹介するものです。
対応OSは?
AndoridとiPhoneにそれぞれ対応しています。
Windows用は「MARKETSPEED」という名前の違うアプリを使います。
利用料は?
iSPEEDは無料で利用できます。もちろん楽天証券に口座開設したユーザーのみ利用可能です。
「○」「×」で簡単に判断。テクニカル指標をチェック
楽天証券のスマホ株アプリ「iSPEED」には「テクニカル指標」という機能があります。この機能は、株価の分析で用いる「テクニカル」を利用し、現在買いシグナルが出ているか、売りシグナルが出ているか、を一目で判断できるものです。
楽天証券(公式サイト)
利用できるテクニカル指標は以下の通り。
- ゴールデンクロス(5日・25日)
- デッドクロス(5日・25日)
- 一目均衡表
- DMI(日足)
- DMI(週足)
- RCI
- MACD(日足)
- MACD(週足)
- ノーマルストキャスティクス
- スローストキャスティクス
例:イオンの場合(2018年7月9日時点)
例えば、イオン(証券コード:8267)の「テクニカル指標」を見ると以下の3つで買いシグナルが出ています。
- 一目均衡表(上)
- ノーマルストキャスティクス
- スローストキャスティクス
実際にチャートで見てみると、現在のイオンの株価は一目均衡表の「雲(オレンジで囲んだ部分)」の上にあります。
この「雲」は株価を支える要因にもなりますので、今後さらなる高値を目指すかもしれません。
株価が雲よりも上にあるときは、雲は支持帯として上昇トレンドを表わし、株価が雲よりも下にあるときは、雲は抵抗帯として下降トレンドを表わす
「だまし」もある
もちろん、これらテクニカルは完全なものではありません。「だまし」と呼ばれる、指標と異なる値動きをすることもあります。こういったツールでは「だまし」を見抜けませんので、「指標が3つ買いになったら買ってみる」みたいなルールを設けても良いかもしれません。
自信がない。わからない。
そのようなタイミングは敢えて買わずに見ているのも1つの作戦です。
株主優待銘柄を買いたい場合に知っておきたいタイミングの計り方
株主優待銘柄を買いたい場合、誰でも簡単にタイミングを計れる銘柄が結構あります。
東証二部などのマイナー銘柄はタイミングを計りやすい
以下は、東証二部に上場するマックスバリュ東北(証券コード:2655)の株価チャートです。オレンジで四角をつけている部分は、ちょうど株主優待の権利確定月である2月と、権利落ちを迎えた3月のあたりです。
出典:SBI証券
これを見ると、
- 権利確定月に向かって株価が上がりやすい
- 権利確定月を超えると、株価は急激に下がる
と株価チャートは綺麗に変化していることがわかります。あとは説明不要だと思いますが、優待の権利が欲しい投資家の売買を逆手にとって取引すれば良いって話です。
以下は別の銘柄であるマックスバリュ中部(証券コード:8171)で、やはり同じような傾向があります。
出典:ヤフーファイナンス
優待銘柄は権利確定日直前に買うのはやめておこう
日経平均株価に採用されるような銘柄は綺麗な傾向が出ない場合もありますが、株主優待が決まる直前はやはり株価が上がりやすいです。そのようなタイミングで株を買うのは、あとあと損をする可能性が高いと言えます。
――― 権利確定日の直前ではなく、数ヶ月も前から株価をチェックしておくということですか?
(田村様)「そうです。権利確定日の直前は株価が上がりやすいわけですから、そこで一緒に高いところで買うのは避けた方が良いと思います、慌てないために早めの段階から、株価をある程度見ておく」
ほら、証券会社の方も、「計画的に事前に仕込みましょう」と仰っているではありませんか。
購入タイミングを考える上で役立つ!?豆知識
月初めは株価が上がりやすい
月の初めは株価が上がりやすい傾向があります。2018年2月の時点で、20ヶ月連続で値上がりし、「月初めのアノマリー」とも呼ばれてます。
1日の東京株式市場では日経平均株価が387円(1.7%)上昇し、20カ月連続で月の第1営業日の株価が上昇した。積み立て投資を手掛ける個人の資金が月初に買い付けにまわる傾向があり、需給面での支えになっているようだ。
月初めに株価が上がる理由は、最近普及してきた投資信託の積み立て(積立投信)です。
一因は増加が続いている個人の積み立て投資。投資信託の積み立てでは、「買い付け日を1日に設定する投資家が最も多い」(松井証券)という。「日本株インデックス投信の場合は約定日に株を買い付ける」(三井住友アセットマネジメントの今井良和氏)ため、月初高の支援材料になる。
これを株式を買うタイミングとしてみた場合、月始めは避けて、中ごろ以降にしたほうが良いかもしれません。例えば、2週目や3週目に株式を購入し、翌月1日の株高で利益を伸ばす、といった運用方針ですね。
特に日経平均株価を構成する225銘柄へ投資するファンド(ニッセイ日経225インデックスファンド)等は人気なので、225銘柄は月初を避けた方が無難です。
株式分割は買い!?
株式を分割すると、より安価に株式を購入できるようになるため、株価が上がりやすいといわれています。
1株をいくつかに分割し、発行済みの株式数を増やすこと。例えば、1株を2株に分割すると、各株主の持ち株数は自動的に2倍になるが、理論上、1株の価値は半分になるため、資産価値は変わらない。ただし、1株当たりの配当を据え置いたままだと、株主は増配と同じ効果が得られる。
少し古い話ですが、日本通信(証券コード:9424)は株式分割後に大きく値を上げた銘柄の1つです(2018年現在は、当時以下になりましたが・・・)。筆者がちょうど毎日トレードしていた頃の話なので、市場で話題になっていたのを覚えています。
ただ、現実的には株式分割だけで株価を押し上げるのは難しいとのこと。とはいえ、人気の銘柄が株式分割を予定していないかどうかは定期的に見ておくと、儲けのチャンスがありそうです。
「株式分割というだけで単純に一律”買い”でよいということではない」でよさそうだ。一時的に株式分割を材料に物色されることもあるが、どうやら株式分割だけでは、本格的な株価上昇のきっかけになるには力不足。本来的にはその銘柄の魅力の問題、と言えそうだ。
買い時がわからない初心者のあなたへ
「どうしても株がやりたい」ってなら「頑張ってください」としか言えませんが、投資信託の積み立てなら、あまりタイミングも気にせずに運用できるので、特にこだわりが無いのでしたら、そういった商品を試してみることもオススメします。
余談:筆者が購入タイミングを計る方法
筆者自身は以下の3つを見てることが多いです。
- ローソク足の形
- 移動平均線
- MACD
昔、投資を始めた頃はこの記事で紹介したように、売り・買いのタイミングを示すツールを使って取引しており、そのうち、自分でも使いやすいテクニカル指標を試した結果、この3つになりました。
正答率?
5割ぐらいなんじゃないですかw(ほぼ勘
まとめ
- 株の購入タイミングがわからないなら、楽天証券の株アプリ「iSPEED」を使おう。ツールで簡単にテクニカル指標を表示してくれる
- 個人投資家特有の売買(例えば、優待目当ての投資や、毎月1日に積み立てる、など)は知っておこう。彼らの裏をかくことが利益になる
- 購入タイミングが分からず、特に株式での資産運用にこだわりが無いのであれば、株以外の金融商品を選んでもよい
というわけで、最初は楽天証券のiSPEEDを使ってみて、そこからあなた自身の運用方法を試してみて欲しいなと思います。
楽天証券(公式サイト)
なお、取引した際には、株を買った(売った)理由や、その時のチャートの形を記録しておくと良いとも言いますよね。上手な投資家になりたければ、そういった経験を蓄積するのを忘れないでください(と、へっぽこ投資家の筆者が述べておきますw