初めてみたいオンライントレード。
でもネット証券って名前聞いたこと無い証券会社ばかりだし、そもそもインターネットもあんまり利用しないし・・・。
大丈夫かなぁ。
本記事ではそのような悩みにお答えします。
たしかに従来の証券会社に比べればネット証券は新興です。
ですが、そのバッグには大手企業や主要金融業者などが関与してきた経歴があります。
また、オンライントレード自体もそれほど難しいものではありません。
例えばLINEでスタンプを買うように、オンライントレードもアプリから株を買うだけです。
ネット証券は対面での株や投資信託の売買サービスは提供していませんが、電話やメールによるサポートサービスは提供しています。
もしよくわからないことがあるのであれば、電話をして聞いてみるのも一つの手です。
全てのネット証券は等しく株を購入でき、配当金や株主優待も受領できます。
投資信託や債券を扱うかはネット証券次第です。
あなたが投資信託や債券に興味があるなら、それを扱うネット証券を選ぶ必要があります。
はじめに
日本証券業協会の調査によれば、投資を行っている個人投資家の過半数はネット証券を利用しています。
また、ZAiなどの投資雑誌のアンケートでも、個人投資家の約6割がネット証券を利用していると回答しています。
みんながネット証券を選ぶ理由は、
- 優れた手数料体系
- スマホやパソコンから手軽に商品を売買できる利便性
が挙げられます。
近年はネット証券を通じて投資を行うことが一般的なのです。
ただ、どうしてもインターネットに不慣れであることや、人と人とが向き合うことこそが信頼できる取引だ、と考える方はいらっしゃると思います。
そんなネット証券の利用に不安を抱いているあなたのために、以下ではネット証券にまつわる裏話を不安解消に繋がるようなネタをご紹介したいと思います。
ネット証券を利用する上での不安に思われそうなポイント
いくつか例をあげて考えてみましょう。
- インターネットの利用は不慣れである
- ネット証券って聞いたことの無い証券会社ばかり
- 情報流出とかしない?
- 預けたお金や株や投資信託はなくならない?
- ネット証券で買えない株はある?
- 株を買ったら自宅や会社に通知くる?
インターネットの利用は不慣れである
たとえインターネット全盛の現代であっても、インターネットを通じて買い物をしたことがない。
そんなあなたにとってネットでの株取引は極めてハードルの高いことのように感じると思います。
ですが、LINEやTwitterなどの何らかのSNSアプリは利用しているはずです。
普段使っていますよね?
LINEを使っていれば、LINEスタンプのこともご存知だと思います。
購入したことありますか?。
思い出してみてください。
LINEスタンプを購入する際の流れを。
- LINEにログインする
- LINEスタンプを開く
- 好みのスタンプを選択する
- ポイントと引き換えに購入する
株式や投資信託の売買もこれに良く似ています。
- アプリやウェブサイトを通じてに自身のアカウントログインする
- 株や投資信託の取引画面を開く
- 好みの商品を選択する
- 現金と引き換えに購入する
LINEスタンプと異なり、株や投資信託はいつでも売却できるのが相違点です。
LINEを始める際には初回の手間がかかるように、投資を始める際も最初は少し手間(口座開設申し込み)がかかります。
ネット証券って聞いたことの無い証券会社ばかり
ネット証券の多くは1990年代に設立されており、野村證券や大和証券など、知名度の高い証券会社に比べれば後発です。
ですが、各社とも様々な大手企業や金融業者が関わって設立されてきた経緯と実績があります。
ネット証券といえば、以下の5社が有名です。
- SBI証券
- 楽天証券
- カブドットコム証券
- マネックス証券
- 松井証券
SBI証券は東証一部上場のSBIホールディングスが運営する証券会社です。
SBIホールディングスは、もともとソフトバンク系列の企業でしたが現在は独立し、SBI証券を筆頭とする各種金融業を営む一大企業に成長しています。
楽天証券はご存知楽天グループの1社です。
その前身は三井住友銀行系の証券会社で、2000年代に楽天に買収されていました。
カブドットコム証券は三菱UFJフィナンシャル・グループに属する証券会社です。
SBI証券や楽天証券と異なり、グループ企業ながら東証一部上場しているのが特徴です。
マネックス証券は東証一部上場のマネックス・グループの証券会社です。
マネックスグループの設立には起業家とSONYが関わっており、いくつかの証券会社を吸収合併して現在の形になりました。
松井証券は上場する証券会社の1社です。
その設立は大正時代と古く、一方でいち早くオンライントレードに参入した実績があります。
セキュリティ破られて不正出金されない?
ネット証券は各社とも取引内容を暗号化しており、外部から解読されることはありません。
各社のウェブサイトはセキュリティ性の高いhttps接続にて利用可能です。
また、不正ログインされたとしても出金されることはありません。
証券口座に登録できる銀行口座は本人名義に限定されるため、犯罪者の口座に送金などできないのです。
仮に口座番号が変更されたとしても、登録メールアドレスに通知が来ることがほとんどです。
何も知らぬ間にお金も株もなくなっていた、なんてことはありません。
証券会社によっては、取引できるパソコンやスマホを制限できる場合もあります。
パソコンやスマホの固有情報を登録することで、未登録の端末からのログインを防ぐのです。
なお、不正ログインの多くは、1111などの安易なパスワードが原因になることも多いです。
他人に推測されやすいパスワードは使わないことをオススメいたします。
ネット証券が倒産したら預けたお金や株や投資信託はなくならない?
証券口座のお金、投資を通じて売買した株式や投資信託などは、いずれも証券会社とは異なる組織(証券保管振替機構)や信託銀行が管理することが法律で決められています。
そのため証券会社が倒産しても、投資家の財産は保護されます。
例えば、SBI証券の場合には以下のような記述があります。
質問:SBI証券が破綻したら総合口座の資産はどうなりますか?
回答:お客さまにお預けいただいておりますご資産(有価証券やお金)は、当社が保有する資産(有価証券やお金)と、金融商品取引法に基づき、明確に分けて管理しております(分別管理)。
したがって、万が一、当社が破綻したとしましても、お客さまからお預りしているご資産は確実に返還されます。しかし、顧客分別金信託のタイムラグや、万が一の事故などにより、お客さまの資産を完全に返還ができない場合、または返還に著しく日数を要する場合には、投資者保護基金が対応します。
SBI証券が破綻したら総合口座の資産はどうなりますか? | SBI証券Q&A
日本投資者保護基金とは1998年に発足した非営利の法人で、金融庁と財務省の規制・監督下にある組織です。
上記引用したSBI証券をはじめ、主要ネット5証券会社は全社会員として加入しています。
まとめると、
- 日常的な分別管理によるバックアップ体勢
- 日本投資者保護基金を通じた補填
の2つの方法で個人投資家の財産は保護されます。
ネット証券で買えない株はある?
ありません。
- 東証一部・二部
- 東証マザーズ
- JASDAQ
- その他、名古屋や札幌など地方の証券市場
どのネット証券を選んでも全て購入できます。
株を買ったら自宅や会社に通知くる?
来ません。
ネット証券での取引報告書は電子ファイル(PDF)が基本です。
手元に届く書類は家族や会社に株取引がばれると困るあなたへにて紹介しています。
会社名はインサイダー取引防止に利用され、クレジットカードのような在籍確認はありません。
こちらは株取引の口座(証券口座)を開設するにはで紹介しています。
困ったら電話やメールしよう
各ネット証券は電話やメールでのオンラインサポートは提供しています。
何か困ったことがあれば電話をかければ良いのです。
ネット証券を選ぶ基準
では、最後にネット証券を選ぶ基準をご紹介します。
手数料体系
各種取引で生じる手数料は出来るだけ安いほうが良いです。
特に10万円の少額投資で1,000円や2,000円といった手数料を支払うのは非現実的です。
ただ、ネット証券全体では手数料がかなり安く設定されているため、おおよそどこを選んでも同じになりつつあります。
上述の5社を選んでおけば、ハズレはありません。
ネットで株を買うのはネット証券だけではない
ネットで株が買えるのはネット証券だけで、従来の大和証券や野村證券は電話や窓口取引に限られる・・・とは限りません。
大和証券や野村證券などの歴史ある証券会社もスマホやパソコン向けのオンライントレードサービスを提供しています。
ネット証券と従来式の証券会社が異なる点に手数料体系があります。
従来型の証券会社は営業員が多数所属するため、その分ネット証券に比べて手数料が高めに設定されています。
ネット証券と従来式の証券会社で桁が1桁違うこともざらにありますので、安価なネット証券を選ぶのが合理的です。
ユーザー数
ユーザー数が多いネット証券は、必然的にネット上の情報が多くなります。
また、多くのユーザーに選ばれているために無難な選択にもなります。
ネット証券に限った口座開設数は首位がSBI証券で、楽天証券が後を追う形になっています。
筆者もSBI証券ユーザーで、インストックネットのあちこちにスクリーンショットを貼っていますね。
取扱商品
買える株の種類は証券会社問わず原則同じ(新規上場株のみ異なる場合あり)ですが、扱っている投資信託や債券の種類は証券会社ごとに異なります。
絶対に投資したいと思える金融商品がある場合は、それを扱う証券会社を選択します。
よくわからなければ、SBI証券や楽天証券のように何でも扱っている証券会社を選ぶと運用の幅が広がります。
まとめ
ご覧のように、ネット証券はネットでの取引に重心を置いているだけで、その他は従来の証券会社と同じです。
窓口で株が買えないだけで、電話などでサポートを受けることは可能なのです。
その他、ネット証券だと配当金や優待がもらえないのではないか、買える株の種類が異なるのではないか、といった不安も不要です。
どの証券会社でも、株主優待と配当金が欲しい!どうやってもらうの?で示したように、配当や優待を貰う条件を満たせば受領できます。
あなたの不安を少しでも解消できたら幸いです。
どんな人が店頭取引を利用しているの?
対面での取引を行っているのは主に60歳代以上の高齢者です。
「対面なら安心できる」「老後のお金の相談」「単に話し相手」といった理由が考えられます。
一方、現役世代の私たちにとっては店頭取引は向いていません。
会社勤めのサラリーマンはいつ株を買うの?で示したように、取引のための時間がないからです。
世代を問わず、窓口でのお金の相談はオススメできません(投資や資産運用を始めるときは誰に相談すればいいの?)。
アメリカの投資家バフェット氏も「床屋に髪を切るべきか相談するな」といった言葉を残しています。
相談すれば切った方が良い(床屋の利益になるから)と言われるのが目に見えているからです。